パーソナルジムを選ぶとき、多くの人は、料金や店舗の充実度、通いやすさといった条件を重視します。勿論、どの要素も非常に大切な要素です。
しかし、実際の成果を左右するのは、担当するパーソナルトレーナーです。どんなに設備が整った高級なジムでも、トレーナーの指導力不足では望む結果は得られません。
反対に、シンプルな設備のジムでも優れたトレーナーの指導があれば確実に目標に近づくことができます。本記事では、ジム選びと同様に重要なトレーナー選びのポイントを詳しく解説します。
パーソナルトレーナーを選ぶ際の着眼点
パーソナルトレーナーの選び方には、いくつかの重要ポイントがあります。
- 保有している資格
- トレーナーとしての指導歴
- 本人のトレーニング歴や大会での実績
- カウンセリングや体験時の説明の分かりやすさ
- 指導の厳しさや性格
本項目では、優秀なパーソナルトレーナーを見つけるためのポイントを解説します。
保有している資格
分かりやすい指標として資格が挙げられます。トレーナーは無資格でも問題ない職業ですが、プロとして本格的に活動している方は何かしらの資格を所有していることが多いです。日本のトレーナーの代表的な資格にはNSCAとNESTA、JATIがあります。このどれかの資格を所有しているトレーナーであれば、指導力に問題はありません。
より厳しく見たい場合には、グレードを見ると良いでしょう。一般的なトレーナーが持つ資格は、NSCA-CPTですが、NSCA-CSCSという資格があります。
資格名 | 概要 | 取得要件 |
---|---|---|
NSCA-CSCS | スポーツパフォーマンスの向上と傷害予防を目的とし、安全で効果的なトレーニングプログラムを計画実行できる | 学位(学士・修士・博士)取得者、もしくは高度専門士の称号保持者 NSCA-CSCS認定試験の基礎科学セクションに合格 NSCA-CSCS認定試験の実践/応用セクションに合格 有効なAED/CPRの認定者 |
NSCA-CPT | 健康と体力のニーズに関する動機付け、評価、教育、トレーニング・コンディショニング全般の指導を行う | 高等学校卒業者もしくは高等学校卒業程度認定試験合格者 満18歳以上 NSCA-CPT認定試験に合格 有効なAED/CPRの認定者 |
CSCSは、アスリートやスポーツチームのトレーナー向けの資格で、CPTよりも取得難易度が非常に高いものになっています。そのため、ワンランク上のトレーナーを見つけたい場合には、かなり参考になる指標になります。その他にもアスレティックトレーナーの資格も高難易度であり、大変参考になる指標になります。
ただし、どちらの資格もアスリートやスポーツチーム向けの資格であり、基本的にはNSCA-CPTを所持していれば個人を指導するパーソナルトレーナーとしては問題ありません。
トレーナーとしての指導歴
指導歴は2年以上を目安にしましょう。トレーナーは1年もあれば、十分な指導力が身につきます。2年以上の指導歴があれば、様々な用途に合わせて十分なトレーニングが提供できる力が身についているはずです。
ただし、指導歴が長ければ良いというわけではありません。重要なのは、トレーナーとして活動している期間の中で、どれだけ多くの方を指導し、要望に応えることができたかです。カウンセリング時など、トレーナーと直接会話できるときには、指導実績を聞いてみてください。自分の目標に近い指導実績があるトレーナーであれば、確実なサポートが期待できます。
指導歴が長すぎるトレーナーは少し注意したほうが良いかもしれません。人気トレーナーは、基本的に独立を目指すので、指導歴5年以上のトレーナーがパーソナルジムにいる場合、独立できない理由があるのかもしれません。勿論、安定性を考えて長期的にパーソナルジムに努めている可能性もあります。
対して、フリーランスのパーソナルトレーナーで指導歴が長い方は、大きな指標になります。それだけ長い期間、顧客に支持されているということなのでトレーナーとしての人気と、実力が分かります。
トレーナーの体
プロの現場で「体はトレーナーの名刺」と言われることがあります。実際、一流のトレーナーは、長くトレーニングを続けており、正しいトレーニングの知識と、正しい食事の知識を持って行動しているので、ボディービルダーや、フィジークの選手と並ぶような素晴らしい体をしていることが多いです。
採用の場では、有資格者よりも体の出来具合が評価されるケースが珍しくありません。資格取得のためにトレーニングを学んでも、選手並みの体が作れるトレーナーは極少数であり、選手並みの体をしている時点で、高い専門性が体に表れているので、有資格者よりも優先的に採用されることがあります。
また「自分の体を変えることもできないのに、他人の体を変えることができるのか」と言われることもあります。自分の体と他者の体は違うので、同じようにやれば同じように効果が得られるような単純なものでは無いですが、自分の体に変化を与えることに成功しているだけで実績があり、結果が出せるトレーナーであることが分かります。
トレーナーの体は目に見える指標として、非常に分かりやすい上に、採用の場では資格や指導歴以上に評価されやすい可能性がある重要なポイントになります。トレーナーを選ぶことができるのであれば、自身もトレーニングしていることが分かるような体つきのトレーナーを選ぶのが良いでしょう。
本人のトレーニング歴や大会での実績
本人の経験は、指導力に大きく影響します。トレーナーの体同様に、トレーニング歴や、大会入賞実績は、トレーナーとしての知識を実践に生かせる大きな指標になります。自身も大会出場を狙う場合には、ポージングの指導が受けられる可能性があるため、大会出場経験のあるトレーナーに指導を受けるのがベストと言えるでしょう。
実績確認では、トレーナーがどのような大会に出場してきたか確認しましょう。ボディビルとフィジークでは、筋肉を大きくする技術と、極限までダイエットする技術が求められます。そのため、ボディビルや、フィジークの大会で入賞するようなトレーナーは、非常に高い専門知識と実践する力があることが分かります。ボディメイクの大会は極限状態を競い合うようなものなので、偶然で入賞するなんてことはありません。正しい知識と、絶え間ない努力の成果と言えます。
しかし、トレーニング歴の長さ、大会での入賞実績が指導力に直結するわけではありません。自身の経験を、会員に合わせて適切に調節して指導できるかが重要です。対面時の受け答えや、指導歴の長さなどから、総合的に判断する必要があります。
カウンセリングや体験時の説明の分かりやすさ
初回カウンセリングや、体験トレーニングでは、トレーナーの説明力が明確に出ます。優秀なトレーナーは、感覚的な説明、専門用語を多用せずに、解剖学の知識を分かりやすく言い換えて、図や実演を交えながら、会員の理解度に合わせて説明します。例えば、指導力不足の初心者のトレーナーは「胸を意識して~」といったような非常に感覚的で曖昧な言い方をします。しかし、初心者の視点に立つと胸を意識するなんてことは日常生活にはないので「胸を意識する」という感覚が分からないまま、トレーニングすることになります。
対して、指導力が高いトレーナーは、トレーニングに入る前に筋肉の部位毎の図解を見せて、筋肉には始まりと終わりがあること、筋トレとは、筋肉の始まりの部分と終わりの部分を遠ざけて近づける動作の繰り返しであることなど全体的な説明から入ります。
そして、胸の筋肉の始まりは、鎖骨の内側にあり、終わりは、腕の上部にあることを説明します。次に実演に入り、今、胸の筋肉の始まりの部分と、終わりの部分が遠い状態なので、胸の筋肉が伸びている感覚がすること、今は始まりと、終わりの部分を近づけているので、伸びている感覚から寄せている感覚に変わっていきます。など、具体的な説明がされます。
そのため、自分がトレーニングする側になっても「あ、トレーナーが言う通り、胸の筋肉が伸びている感覚がする」と感じられるようになりますし、指導力不足のトレーナーが言う「胸を意識する」も自然とできるようになります。説明が分かりやすいトレーナーの指導は、納得感もあるので、継続率にも大きく影響します。曖昧な説明のトレーナーは、不信感ばかり募ります。カウンセリングや体験時の説明に耳を傾けましょう。
指導の厳しさや性格
パーソナルトレーナーの指導スタイルは千差万別です。厳しい指導をするパーソナルトレーナーもいれば、優しく寄り添うタイプのパーソナルトレーナーもいます。トレーナーの性格や指導スタイルが合わないと長期的なモチベーションの維持が難しくなります。
指導スタイルは、体験時にトレーナーの声かけや態度を観察するのが良いです。例えば、限界に近づいてきたときの励まし方や、フォームが崩れたときの指摘の方法など、トレーニング中の具体的な場面を見ることで指導スタイルが見えてきます。
トレーナーの性格は、会話の中からも自然と見えてきます。会員の話をしっかりと聞き、適切なアドバイスができるトレーナーは、信頼関係を築きやすいと言えるでしょう。逆に、会員の意見を聞かずに一方的な指導を進めるトレーナーは、長期的な関係を築くのが難しい可能性があります。体調が悪いときにも調節してもらえない可能性があるので、注意が必要です。
パーソナルトレーナーの失敗しない選び方
パーソナルトレーナーを選ぶときには、いくつかのポイントを押さえることで失敗リスクを減らすことができます。
- そもそも同じトレーナーで固定できるジムなのか確認する
- 先に在籍トレーナーと保有資格を調べておく
- パーソナルトを受ける目的を明確にする
- カウンセリングや体験でたくさんコミュニケーションを取る
- 知名度や価格の影響を受けすぎないようにする
そもそも同じトレーナーで固定できるジムなのか確認する
パーソナルトレーナーを選ぶ最初の問題として、担当トレーナーを固定できるのかという問題があります。
パーソナルジムの方針は、ジムによって大きく異なります。
- 1人のトレーナーが、1つの店舗を任されており、他のトレーナーが担当することがない
- 自動的に担当のトレーナーが決まるシステム
- トレーナーの指名が可能なシステム(指名料がかかる場合がある)
- 複数のトレーナーが店舗に所属していて、ローテーション方式で指導を担当している
- トレーナーの指名はできない
トレーナーでパーソナルジムを選びたい方は、担当トレーナーを固定できるかどうか最優先で確認するようにしましょう。一部では、ホームページに書かれていることもあります。
見学に行ってみてトレーナーは固定できないことが分かったけど、設備などの面から入会検討しても良いかなと思うこともあるでしょう。トレーナーを固定できない場合は、1人のトレーナーが一貫して指導するわけではないので、会員の小さな体調変化に気づいたり、細かな目標設定の調節が難しくなる可能性があります。また、トレーナー毎に、指導方針や重視するポイントが異なるので、毎回、方針が異なり、効率的なトレーニングができなくなる可能性もあります。
入会に迷った場合には、一度保留して他のパーソナルジムの無料カウンセリングや、体験トレーニングにも行ってみましょう。次のジムでは、トレーナーが固定できる上により良いサービスや設備があるかもしれません。できれば、トレーナーは固定が良いです。
先に専属トレーナーと保有資格を調べておく
パーソナルジムによっては、ホームページにトレーナー情報が書かれていることがあります。詳細に書かれているパーソナルジムでは、資格情報、指導実績、得意分野など、事前に確認できる項目が充実しています。
確認すべき代表的な資格は、NSCA、NESTA、JATIなどのトレーナーに関する資格です。医療関係の資格として、柔道整復師や理学療法士の資格を持つトレーナーもいます。目的に応じて専門資格を持つトレーナーを選ぶことで、より適切なトレーニングが期待できます。
トレーナーの経歴についても注目しましょう。前職や、転職回数、競技経験なども指導力を判断する指標になります。リハビリや、競技力の向上を目的にする場合は、関連する経験を持つトレーナーを選ぶことをおすすめします。
特にこれといって資格や経歴が書かれていない場合には、写真から分かる体の雰囲気に注目してみましょう。中には、人気があるので現状で十分であり、資格取得を目指さないトレーナーもいます。そのようなトレーナーは、実力が体に出ていることが多いので、他のトレーナーと比べてもひときわ目立つ体つきをしていることが多いです。
体の完成度は、資格以上に評価される可能性があるポイントなので、体つきも忘れずにチェックしましょう。
パーソナルトレーニングを受ける目的を明確にする
パーソナルジムと、パーソナルトレーナーには、それぞれ得意分野や専門分野がある可能性があります。例えばダイエットをメインとするパーソナルジム、トレーナーに、その他とトレーニングをお願いするとミスマッチが起きて、良い指導が得られないかもしれません。
そのため、なるべく自分が最終的にどうなりたいのか目標を明確にして、目標に合ったパーソナルジムに通う必要があります。ダイエットを目的とするパーソナルジムの数は非常に多く、日本のパーソナルジムの多くが、ダイエット向けといっても過言ではありません。ダイエットをメインとするパーソナルジムには、ホームページなどでも分かりやすく「-15kg達成」など書かれています。
男性ニーズの多い筋肉を大きくしたい場合には、ボディビルダーが監修しているパーソナルジムや、大会入賞者や有資格者が多いパーソナルジムが良いでしょう。筋肉を大きくする難易度は、非常に高く、専門知識を持ったトレーナーが正しく指導できなければ、中々成果を得ることができません。そのため、自身の体にも結果を出すことができているようなトレーナーにお願いするのが成功率の高い選択になります。
カウンセリングや体験でたくさんコミュニケーションを取る
パーソナルトレーニングは、トレーナーと二人三脚です。そのため、トレーナーとのコミュニケーションで決まると言っても過言ではありません。カウンセリングや、体験トレーニングは、トレーナーの人柄や指導スタイルを確認できる貴重な機会になります。
カウンセリングでは、トレーナーの話を聞くだけでなく、積極的に質問をしましょう。
- 目標までの見通し
- トレーニングの方針
- 食事指導の方針
など、具体的な質問をすることで、トレーナーの知識と対応力の確認ができます。また、質問や要望に対して、トレーナーがどれだけ真剣に向き合ってくれるかも重要です。
体験では、トレーニングを受けながら、トレーナーの説明の分かりやすさや、フォームの修正方法を確認していきます。トレーナーの声かけのタイミングや、励まし方にも注目しましょう。トレーニング全体を通して、トレーナーの人柄や価値観が自然と見えてきます。
知名度や価格の影響を受けすぎないようにする
パーソナルトレーナーを選ぶとき、SNSでのフォロワー数や、著名人の指導経験、高額な指導料金といった表面的な魅力に惑わされないことが重要です。
SNSで人気のトレーナーは、発言力や実績の面で魅力があります。しかし、フォロワー数と実際の指導力に相関関係があるわけではありません。また、芸能人やインフルエンサーの指導経験があるトレーナーも、一般人のトレーニングには熱心ではない場合もあります。
指導料金についても高額だから必ずしも指導力が高いとは限りません。例えば、1回20,000円のトレーナーと、1回10,000円のトレーナーでは、実際の知識レベルや指導内容に大きな差はない場合もあります。逆に、実力のあるトレーナーが、ニーズに合わせてリーズナブルな料金設定をしていることも珍しくありません。
重要なのは、トレーナーの経歴や資格、指導実績、そして、実際のカウンセリングや体験の印象です。トレーナーの指導方針や、専門分野が自分の目標に合っているか、コミュニケーション能力は十分かといった本質的な部分を重視して比較検討しましょう。有名トレーナーや、高額なトレーナーを選ぶ前に、まずは自分のニーズに合った指導ができるかどうか見極めるのが大切です。
パーソナルトレーナーに関するよくある質問
パーソナルトレーナーを選ぶときには、様々な疑問や不安が出てきます。
- やめておいた方が良いパーソナルトレーナーはどんな人?
- パーソナルトレーナーを途中で変えることはできる?
- パーソナルトレーナーとの相性の見極め方は?
- どの資格を保有しているパーソナルトレーナーなら優秀?
- 信頼できるパーソナルトレーナーの見つけ方は?
本項目では、パーソナルトレーナー選びに寄せられる質問についてお答えしていきます。
やめておいた方が良いパーソナルトレーナーとはどんな人?
一言でいえば寄り添うことができないパーソナルトレーナーはやめておいた方が良いです。例えば「痛みは成長の証」などと言い、会員の体調や体力を考えずに過度な負担をかけるトレーナーは避けたほうが良いでしょう。
食事指導においても注意が必要です。会員の食生活を考えずに極端な食事制限を推奨したり、特定のサプリメントの購入を強要したりするトレーナーは、健康を損なう可能性があります。また、医学的根拠のない民間療法や、効果が証明されていない特殊なトレーニング方法を勧めるトレーナーも避けたほうが良いでしょう。
指導中の態度にも注目してください。指導中に、横柄な態度を取ったり、酷い場合には、トレーニングに遅れてくるようなトレーナーもいます。基本的なマナーや常識がないトレーナーは、避けるべきです。体験トレーニング時に少しでも違和感を感じたら違うトレーナーを検討したほうが良いでしょう。
パーソナルトレーナーを途中で変えることはできる?
パーソナルトレーナーの変更は多くの場合、可能です。ただし、変更手続きや条件は、ジムの規約や契約内容によって異なります。通常、トレーナーの変更を希望する場合は、まず、ジムのスタッフや、マネージャーに相談するところから始まります。
相談するときには変更を求める理由を明確にすることが大切です。トレーナーの指導方針が合わない、体調管理への配慮が無い、目標達成への道筋が見えないなど、具体的な理由があれば、ジム側も対応しやすくなります。多くのジムでは、会員満足度を重視しているので、トレーナーの変更には柔軟に対応してくれることが多いです。
トレーナー変更の注意点として、新しいトレーナーとの相性確認があります。変更前に体験トレーニングの機会を設けてもらい、指導方針や人柄を確認することをおすすめします。また、トレーナーの変更に追加料金が発生する場合もあるため、変更を検討する場合には、事前に確認する必要があります。
パーソナルトレーナーとの相性の見極め方は?
パーソナルトレーナーとの相性を見極めるには、体験での積極的なコミュニケーションが欠かせません。重要なポイントは、コミュニケーションの質です。質問に対してしっかりと話を聞き、分かりやすい言葉で説明できるか、回答が的確かどうか確認しましょう。専門用語を多用せずに、質問者のレベルに合わせた説明ができるかどうかも大切です。
トレーナーの指導スタイルと、自分の指導スタイルの好みの一致も重要です。厳しい指導を好む人もいれば、優しく寄り添う指導を望む人もいます。体験では、トレーナーの声かけや指導が自分に合っているか、じっくり確認しましょう。トレーニング中のフォーム修正の分かりやすさや、励ましの言葉に注目してください。
トレーナーと自分の価値観の一致も大切です。無理のない目標設定や、具体的なトレーニング計画、進捗管理の方法など、トレーナーの提案と自分の考え方が一致しているかも見極めましょう。また、トレーナーのトレーニングに対する考え方にも共感ができるかにも注目したいです。
相性の確認には時間がかかることもあります。体験時には、積極的に質問をしたり、不安なことを伝えたりすることで、トレーナーの人間性や対応力が分かります。また、トレーナーが、目標や生活習慣にどれだけ理解をしまそうとしているか、その姿勢も大きな指標になります。
トレーナーとの相性が良く、楽しくパーソナルトレーニングを続けることができれば、自ずと結果はついてきます。相性は大切にしましょう。
どの資格を保有しているパーソナルトレーナーなら優秀?
トレーニングに関する代表的な資格は、NSCA、NESTA、JATIなので、この3つのうちのどれかを持っていればトレーナーとしては優秀と言えます。あまり見かけることはないですが、JHCAと、NASMもパーソナルトレーナーに関する資格になります。
取得難易度 | 資格名 |
---|---|
高 | アスレティックトレーナー |
柔道整復師 | |
理学療法士 | |
作業療法士 | |
鍼灸師 | |
中 | 健康運動指導士 |
NSCA-CSCS | |
低 | NSCA-CPT |
NESTA-PFT | |
JATI-ATI | |
NASM-PES | |
JHCA-FC |
基本的にパーソナルトレーナーに関する資格は、取得難易度「低」の民間資格になります。取得難易度「中」から「高」の資格は、パーソナルトレーニングというよりも、競技団体のトレーナーの資格や、トレーナーとはまた別の資格になります。
トレーナーの資格を見るときには、NSCA、NESTA、JATIなどを所有しているか確認し、その上で、上記の表に書いてあるような取得難易度が高い資格を持っていたら優秀なトレーナーと言えます。ただし、資格以上にトレーナーの世界では、体の完成度が指標になることがあります。
理想は、自分自身の体もボディビルダーやフィジークの選手並みに完成しており、トレーナーに関する資格を持つトレーナーを選ぶことです。無資格の選手並みの体を持つトレーナーと、有資格者の一般人と変わらない体のトレーナーでは、プロの現場では前者の方が評価されやすい可能性があります。
トレーナーに関する資格取得者は多くいますが、自分の体を選手並に成長させることができているトレーナーは極少数です。適当なトレーニングと栄養管理では、選手並みの体にはなれないので、資格以上に見える指標として、高く評価されやすいです。トレーナー自身の体も参考にしましょう。
信頼できるパーソナルトレーナーの見つけ方は?
信頼できるパーソナルトレーナーとは、できないことにはできないと正しく言えるパーソナルトレーナーです。例えば、よくある要望に「痩せながら筋肉を付けたい」「脂肪を筋肉に変えたい」というものがありますが、このような要望は特殊な条件下を除いて、基本的にはできません。
- 痩せる状態:1日に消費してしまうカロリーよりも、摂取カロリーが少ない状態
- 筋肉が大きくなる状態:1日の消費カロリーよりも、摂取カロリーが多い状態
痩せる状態と、筋肉が大きくなる状態は真逆なため、痩せながら筋肉をつける、脂肪を筋肉に変えるのは現実的ではないのです。しかし、実際には「それはできません」と言えるトレーナーは少数です。
誠実なトレーナーは、できないことにはできないと言い、その上で、解決策を提案します。例えば、「脂肪が減る状態は、~な状態で、筋肉が成長する状態は~なので、両立はできません。しかし、先に体脂肪を落としてから、筋肉をつけることで理想に近づくことができます」といった提案ができます。
信頼できるトレーナーか見極めたいときには、できないことを聞いてみると良いでしょう。「ダイエットしながら筋肉もつけたい」「部分痩せしたい」と言ってみてください。できないことはできないと言い、その上で、トレーニング方針を話してくれるトレーナーは信頼性の高いトレーナーである可能性が高いです。
まとめ
パーソナルジムの比較検討同様に、トレーナー選びも慎重に進める必要があります。資格や、指導年数、SNSの知名度だけでなく、実際のカウンセリングや体験を通じて、トレーナーの指導力と相性を確認することが大切です。複数のパーソナルジムのカウンセリングを受けて、なるべく多くのトレーナーと接するようにしましょう。
手間と時間はかかりますが、多くのトレーナーと話し、体験トレーニングを受ければ、相性の良いトレーナーが見えてきます。
相性の良いトレーナーに出会うことができれば、パーソナルトレーニングの時間が楽しいものになり、自ずと結果がついてきます。妥協することなく、自分にとって本当に良いと感じるパーソナルトレーナーを専属に選びましょう。